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IAIジャパン・メールマガジン第31号

2003年10月2日

 ∽∽∽ 目次 ∽∽∽

@IAIジャパン電子図書館の計画について
                IAIジャパン理事 桐生悠一氏
A9月11日会員サロン
 「不況下の起業家の生き残り作戦」
           IAIジャパン理事 黒澤 篤氏
B9月26日ファイナンスグループ主催セミナー
 「起業そして株式公開を考える」
 第1部 講演 
 「株式公開を目指す企業における資本政策の注意点」
                公認会計士 楠 純夫氏
 第2部 起業・株式公開体験談
   (株)ギャガ・コミュニケションズ代表取締役 藤村哲哉氏

@ IAIジャパン電子図書館の計画について

IAIジャパン理事 桐生悠一

我々が活動の範囲を拡げ、重要な仕事を任されるようになるためには、我々自身の知名度を高める必要があります。 スペシャリストとして知名度を高めるのに最も有効なのはその専門分野について出版をし、講演をすることです。NPO法人化を機会に当会の活動の一段の活性化を図るための議論の中で、当会として出版をしようという計画が本年5月から正式に動きだしました。
この出版計画は二本立てで進められます。第一の柱は八幡代表が執筆されるベンチャー起業家にとってのガイドブックです。これはしかるべき出版社より単行本として出版されます。第二の柱は、これと並行してベンチャー起業家の役に立つ実務ノウハウ図書を電子図書館の蔵書の形で当会のホームページから入れるように開設いたします。
商法を始めとして法規類は絶えず改正が行なわれますが、実務的ノウハウ本はそれに合わせて改訂することを怠っては成り立ちません。そのため、改訂が容易な電子図書館の形態で世に出すことにしました。こちらの編集員は桐生悠一と頼 昭一郎の二名です。電子出版グループと名乗っております。
電子図書館の蔵書のカテゴリーとして、全般/資本政策/ストックオプション/法務/セールス/会社設立/雇用関係/会計と税務/社内規則類/コーポレートガバナンス/ビジネスプラン/行政等の支援事業/知的財産権/IPOとM&A・・・を考えています。既にやれるところからテーマの選定、執筆者の選定に取り掛かり、書き上がったものも幾つかあります。何しろ極めて広範囲のテーマに取り組んでいますので、当会としての総合力が必要となります。
これから蔵書リストが確定次第、会員の皆さまのもとに、ご専門分野について執筆をお願いに上ったり、資料のご提供をお願いに上ったりします。
電子図書館の稼働は八幡代表のご出版の時期に合わせたいと思っています。多分、年内か明年明けになる予定です。必要な都度、中間報告をさせていただきます。
皆さまのご支援、ご協力をお願いいたします。
 
A 2003年9月度サロン 9.11

テーマ:「不況下の起業家の生き残り作戦」

IAIジャパン理事 黒沢篤  
 

9月11日開催の会員サロンでは、シリコンバレー在住の黒沢篤さんから上記 テーマで、米国での状況についてお話がありました。概要下記の通りです。
 
1.キャッシュフローの確保
生き残りキャッシュフローの定義
事業拡張は延期、主業務にフォーカス
補助金の利用(資本政策を変えずに済む)
業者への支払いの延期、エクティー変換
経営チームの給与のカットまたは停止(給与の現金支給からエクイティ支給に)
リースによる支払いの先送り
借金の得失・・VCは借金の返済には金を出さない
2.ダウンサイジング・・収入に見合った支出構造
フルタイムからパートタイム雇用または解雇
 (管理部門、マーケティング、中間管理職等)
鍵となる従業員は確保 (技術、営業)
オフショア・リソースの活用・・インド、中国、東欧
  (資金繰りの順調な時期に開拓していなければ手遅れ)
3.引越し
オフィスコストの低下は続く
中古品の利用。倒産した企業から最新の設備を導入
バーチャルオフィス
ローコストなミーティング場所の活用
 (喫茶店、ホテルのロビー、弁護士・会計士事務所等。空港の航空会社のエアラウンジを利用する人もいる。)
4.VCの考え方の変化
新規投資でなく旧来の投資の見直しで資金も手も回らないVCが殆ど。
既存投資家に損失を要求し、有利な追加投資契約でゲインを確保する
VCは何故必要か 原点に戻って考える
 (厳しい要求を飲んででも資金を入れるのか。売上確保で当面しのぐか。)
5.再挑戦の機会を待つ
会社をたたむか売却する
産業界の活動は継続 将来に備え活動場所と人脈を
コンサルタントの形(不況になるとコンサルタントが急増する)
業界団体への参加
リラックスする器量
 (失業していると嘆くのか、時機を伺うと腹を決めたのか。)
6.不況下にこそ光る逸材
他に無い能力を活用して生活の糧を得る事ができる(仕事能力、趣味能力)
クレジット(借金能力)は収入のあるときに作ってある
過去の資産の蓄積を使い
過渡期を自己啓発に過ごす or 新しい会社の計画を進める
7.家庭生活を楽しむ
妻子と
配偶者の収入・福利厚生  女性の方が働きやすい
趣味に
ボランティア活動に
8.起業家の社会的地位
ビジョンとミッションを実現する事を生き甲斐とする価値創造者
好況・不況下で翻弄されない精神的・経済的な余裕のあるリーダー
富の形成と分配を行う資本主義の申し子
社会から重用される挑戦者(失敗は問題でなく過程が評価される)
2)まとめ:成功する起業家とは
1.雑念を払拭してビジョン・ミッションの探索ができる
2.環境に適応した計画と実行 
3.継続は力なり(起業は10年プロジェクト)
4.ストレス・マネジメント
5.会社に所属しなくても自己の価値観と自信が維持できる
6.長期的な資産形成計画(不況を通過する事が織り込まれている)
7.偶然の出会いを大切にする 
8.実行の速さ
9.撤退する(収穫する)
10.そして、また夢
3)参加者意見
米国と日本の違いは
・ equity cultureの考え方の曖昧さ(日本)
・ 投資は投資側の責任、融資は借りて側の責任
・ 過去に失敗した起業家への対応
日本では挑戦の結果の失敗とミスによる失敗、私利私欲を追及した結果の失敗 等、一律に「失敗」と評価される? 
 
B IAIジャパン・ファイナンスグループ主催セミナー

「起業そして株式公開を考える」


第1部 講演   「株式公開を目指す企業における資本政策の注意点」
                 公認会計士 楠 純夫氏
 ・・・概要下記・・・
 
1・資本政策の意義
「誰に・何時・どのような方法で・何株・いくらで割り当てていくのか」につ いて公開後も視野にいれた公開までの株式対策。
2・資本政策立案に当たっての関係者
初期の間違いは後で修正に困難が伴う・法律が頻繁に変わるのでたえず最新情 報が必要・・・監査法人・証券会社・銀行・コンサルタント・顧問税理士・VCとは
初期からコンタクトすべき。
3・資本政策の目的
・支配権の維持・安定株主対策
・資金調達
・創業者利得・事業承継・その他
4・資本政策上の留意点その1
・支配権の維持・・・持ち株比率 2/3特別決議、1/2普通決議
                 1/3特別決議阻止
・ 綿密な事業計画、資金計画
・ 創業者利得の確保(投資資金の確保、回収、税率の配慮)
・ 発行価額の考え方
・ 株価の考え方
5・資本政策上の留意点その2
・公開前規制に抵触していないか
・継続保有義務を遵守しているか
6・資本政策の手法その1
・ 増資に際しての留意点・・・資本金の大きさによって下記義務が変る。
  監査役の人数等々が(商法)
  デイスクロージャーが(証券取引法)、
  法人住民税の均等割負担が(税法)
・ 授権資本制度
・ 株主割当増資、第三者割当増資
・ 金庫株、株式分割
7・資本政策の手法その2
・ 従業員持株会
・ 持株会社
・ 種類株式
・ ストック・オプション
 
第2部 起業・株式公開体験談
    (株)ギャガ・コミュニケーションズ 代表取締役 藤村哲哉氏
 
外国ビデオ・映画輸入会社「ギャガ・コミュニケーションズ」を1986年に興し、その後2001年にナスダック・ジャパン(現ヘラクレス)に上場した同社代表取締役・藤村哲哉氏が起業から株式上場までの体験を話されました。

 概要下記の通りです。
 
・大学卒業後中堅のオーデイオメーカーに5年余り勤める。(音響と海外取引が 好きな分野だったので選択)
・転職・・・サウジとの合弁会社・貿易担当
・20代はインプットの期間、30代からアウトプットと決意
・30歳から2年間様々な分野の事業アイデイアを模索し「事業計画書」を量産。
・32歳でギャガを興す。・・・自分の能力、経験より適性を判断「海外のビデオ版権の商社」に決めた。
・最初の資金はエンジェル(アイデイアを相談した中小企業のオーナー)
・資本金10百万円(エンジェル50%・藤村50%)
・さらに運転資金をこのエンジェル保証で銀行借入れ
・タイミングよくビデオレンタルショップが急増
・映画版権の買取はシナリオの段階で資金が必要・・・早いデシジョンが必要で小回りがきかない大企業より向いていた。ただし資金は大量に必要となる。
・資金は銀行借入れ・・・藤村氏個人保証がふくらむ。(リスクをとった)
・資金も人材もないが、スピードだけは大企業に負けなかった。社会の変化が急だったので、このスピードが財産になった。
・幸運もあった。大ヒット作品が続いた。
・経常利益が10億を超え上場も果たした。
・会社を運営するについて最も大切なことは、「社会に貢献する」というミッションと、「会社のビジョン」を社員に対してはっきり示すことと考えている。

以上。

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