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2. IAIJの期待する起業家の行動規範


2001年1月19日
監査&コーポレートガバナンス委員会


IAIJジャパンの会員は起業家のみなさまを支援するに当たり、別紙 「IAIジャパンのエンジェルの行動規範」を遵守して行動いたします。
つきましては、起業家のみなさまにも、以下の行動規範を遵守いただくことを約束いただけますようお願いいたします。

1.常に創業の精神を忘れず、健全なる事業創造に向け全力を注ぎ、成功に向けチャレンジし続けることをコミットします。

シーズの創造・ニーズの把握・ビジネスプランの作成に始まり、創業からスタートアップ、そして事業の拡大に向けて、いずれのステージでも起業家は全力を尽くしての活動が求められます。
創業時に抱いた高邁な志を忘れずに、常に強靭な意志と信念を持って、全力を挙げて成功に向けチャレンジし続けるこ  とを社内外にコミットすることを期待します。
また、コミットの無い限りエンジェルとしては支援できないことを理解していだきます。

2.チャンスとリスクに対し、鋭敏な感性を磨くとともに迅速に行動します。

起業家は、成功を目指して常にリスクへの挑戦が求められます。リスクへ挑戦するからチャンスが生まれます。「虎穴に入らずんば、虎子を得ず」です。
しかし、ただ成功に向けてひたすら挑戦するというのは無謀であり、経営者のすることではありません。孫子の兵法にもあるように「敵を知り己を知れば百戦危うからず」です。市場・業界・競争相手を良く知り、リスクを予測しつつ、積極果敢に行動する起業家であることを期待します。
一方、リスクには予想できるリスクと予想できないリスクがあり、チャンスもまた同じです。問題は予測できないリスクやチャンスをどう感じ取り経営に反映するかです。常にアンテナを高くして、チャンスやリスクを嗅ぎ取り、迅速に先手対応を図ることを期待します。

* 市場や業界の実状・業界としての大きな流れ、競争相手となる企業や商品やサービス、自社の強み・弱みとなり得る技術や特許・ノウハウ、人材、支援者、資金力などを客観的に評価し、経営方針・経営戦略にタイムリーに反映する。
* 予測できないリスクやチャンスを把握するために、業界の集まり、IAIJやベンチャーキャピタルなどのネットワークへの参加、各種メディアの閲読などを行う。
* チャンスやリスクに対して迅速にに対応できる意思決定のための体制と、決めたことをタイムリーに確実に実行できる組織力を構築する。

3.起業家には公的責任があることを認識し、公私峻別を徹底します。

起業に伴って集まる資金・人・物・情報はすべて会社のものであり、起業家個人の私有のものではありません。
スタートアップして、エンジェルやベンチャーキャピタルから1億円も投資してもらうと、気が大きくなって公私混同がしばしば起こるようです。会社の経営資源を有効に活用して一日も早くビジネスプランとして定めた出口に到達するために、こうした公私混同による資源の無駄使いは起業家として一番気をつけなくてはいけないことです。
経営資源の使途については、徹底した透明性を保ち、経営資源が円滑に回転することに留意することを期待します。

* 会社のために投資された、または借入れた資産・資金を会社の事業を遂行する目的以外の目的、または私的な目的へ使用することを禁止する。
* 会社の設備、備品、その他有形・無形の財産を業務以外の目的、または私的な目的に使用することを禁止する。
* 「社有車でゴルフに行く、私的な飲み食いに会社の金を使う。使用人を私的なことで働かせたり、雑用を頼んだりする。」といったことを行わない。

4.投資家等への経営やリスクに関する情報の開示義務を認識し、経営の透明性を徹底します。

コーポレートガバナンスを充実する上でも、情報開示による経営の透明性の確保が求められています。決算報告はもとより、事業の経過報告、今後の経営見通しなどの説明は投資家からの信頼を得るために欠かせません。
投資家のみならす資金の提供者、取引先、従業員、エンジェルなど多くのステークホルダーズへの情報公開が経営者の義務であることを認識し、リスクを含む経営情報のタイムリーな開示を期待します。

* 事故やクレームに係わる判明した事実をタイムリーかつ公正に開示する。

5.企業の信用を重んじ、守秘義務の重要性を認識して行動します。

 仕事を行う上で顧客から開示された守秘義務を伴う情報を、その仕事を行う目的以外に使用することは違反行為であり、損害賠償の対象となるばかりでなく、企業の信用を大きく傷付けることにもなります。
また、社員個人のプライバシーや協力会社の守秘義務を伴う情報の漏洩も同様であり、その結果、社員や協力会社の信頼を損ねることとなり、経営に大きな支障をもたらしかねません。
顧客やステークホルダーズの信頼に支えられてこそ企業の発展があることを強く認識し、起業家のみならず従業員全員に守秘義務の重要性を理解させ、事故を未然に防止することを期待します。

* 顧客や協力会社から受領した文書類の管理を徹底する。

6.反社会的な行為に巻き込まれないように行動します。

 起業家の周りには、利益を求めていろいろな関係者が接触してきます。「好事魔多し」とも言われますが経営状態が良い時は良い時で、経営状態が悪い時には「藁にもすがる思い」で暴力団や総会屋、あるいはこれに類する関係者との付き合いが生まれる危険があります。脱税や違法な行為につけ込まれて、泥沼に陥ることもあります。
一旦、反社会的な行為に荷担しますと、その時一瞬は救われた気になりますが、結果的には骨までしゃぶられ、社会的に排除される運命を辿ることになります。法令を遵守し、さまざまな誘惑に対し慎重な思考と行動を期待します。

* 違法性の無いビジネスプランを作成する。
* 闇金融などの利用を禁止する。
* 突然の寄付依頼や雑誌購入依頼など依頼者の素性が分からない依頼へ慎重な対応をする。
* 他人の機密情報や使用制限のついた情報の取得、ソフトウェアの違法な取得と使用を禁止する。

7.ステークホルダーズとは常にフェアーな関係を築くよう努めます。

起業には、資金の提供者、取引先、従業員、エンジェルなど多くのステークホルダーズの応援が必要です。そして、ステークホルダーズの信頼を得ることがビジネスを成功に導くためには重要な鍵となります。
ともすれば身内に甘くなりがちな判断と行動に対して慎重な姿勢で臨み、ステークホルダーズには常にオープンでフェアーな対応を期待します。

* 「嘘はつかない。隠さない。」等社会的規範を遵守してステークホルダーズに誠実な対応をする。
* 取り引きにあたっては、通常の常識を逸脱する接待や贈与を行わない。
* 経営者個人の親近者や知人を優先的に処遇することをしない。

以上

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  © IAI Japan. All Right Reserved.  最終更新日 : 2004 年 1 月 26 日
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